私に信念を持つ大切さを教えてくれたアラハビーチでのサメ釣り(捕獲)
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そもそもなぜサメを釣ったのか?
2016年10月14日、私はいつもの様に仕事から帰り、テレビを見ていると
北谷海岸にサメ出現!
というタイトルでニュースが流れており、その後ネットで調べると、youtubeにビーチの隣の漁港で釣れた魚?を投げてそれを食べるサメの動画がアップされているのを見てその存在を知りました。
ニュースを見た後は、すぐに駆除されるのだろう。
と思っていましたが、その後数日間、北谷漁業組合の方々が定置網や水中銃を使用してもその手から逃れ、苦戦している様子。
youtubeの動画を見たところ、このサメなら釣れるだろうと思えたことと、皆さんを困らせているサメを捕獲することに協力できる事はないだろうか、と考えたからでした。
サメをどのようにして釣ったのか?
実は、以前から、生きた魚を餌に回遊してくるであろうルートに餌を打ち込む泳がせ釣りで何度もサメをキャッチしていました。
ですから、実績のある泳がせ釣り挑む事にしました。
餌は現地にいる餌が一番食いつきがいいので、北谷の観覧車下にある川でテラピアを釣って餌にする予定でしたが、その場所に着いた18時頃、満潮時刻と被っていてテラピアは上流へ登っていっていた為、捕獲に苦戦する事を察し、近くにある白比川へと移動しチヌを釣ったのです。
チヌは壁際を歩いていた5㎝程度のノコギリガザミを餌に打ち込みで釣りました。
想像を超えたサメとのファイト
大潮の下げが効き始めた20時頃。
潮が入ってきている事もあり、サメが目撃されている海岸沿いにある海と川が合流する浅瀬で、釣りをする事に。《夜は昼間に比べプレッシャーが少ないからなのか接岸する為》
竿はピトンにはセットせずに手持ちのままスタンバイ。
動画を見る感じ数匹いたものの、全て小さくはないのでGTタックルにPEは10号、リーダーは200lbのガチタックル。
ハリスは勿論ワイヤー。
正直、この時は90パーセント釣れるとは思っていなかった。
2.3回狙ってダメだったら諦めようと思っていた。
ただ、もしくるなら絶対に取りたい。
そんな感じでした。
その時が来たのはイメージとはかけ離れ、釣りを開始して1時間位のこと。
バシャン!!
という水しぶきと共に、常夜灯にぼんやり照らされた水面の中にうっすらサメの尻尾が確認できた。
今まで、川では10キロ前後のサメを何度かキャッチしていましたが、合わせを入れた瞬間、GTロッドにも関わらず根掛かり?と思うほどズシッ!とする重み。
合わせたその瞬間に、私は今までの釣り上げたどのサメとも違うと気付きました。
今までとは違う環境でサメとファイトする事になっていた為、走らせない為にドラグはガチガチ!
でしたが・・・合わせた直後
ギィーッ!!!
という音と共に海に引きずり込まれそうな程の引き。
体制を整えるまでロッドを立てる事もできませんでした。
すぐに同行していた友人が背中を掴みにきてくれ、やっとロッドを曲げるファイトへ。
常夜灯の灯りを頼りにラインの先に岩などの障害物が無いかを確認しながら必死に寄せてくる。
しばらくファイトすると、ラインの先に白くぼんやりした魚体が見える。
そのぼんやりした光がサメのシルエットに変わってゆく。
浮いてきた瞬間、やばい、デカイ・・・どうする?
と2人でやってしまった感。
それ以上の恐怖心。
狙っていた魚を目の当たりにし時の空気は意外にも静かでした。
まさか本当に釣れるとは・・・
ネットもギャフも持ってきていなかった僕達はとりあえず、弱るまで待つ事に。
その間、友達はロープを買いに釣具屋さんへ。
戻ってきた時にはサメも落ち着いていて、ロープで顔を固定し、友達はタオルで尾びれを掴み、浅瀬へと運んで無事にランディングしました。
まさか本当につれるとは。
釣り上げた当初は手が震え、誰から連絡しよう・・・
と考えながらも言わないほうがいいのかな?とテンパってました。
たぶん、宝クジに当たったらこんな感じなんだろうなという感覚でした。
時計を見ると23時を回っていたので、夜遅かったのとニュースにもなっていた事から警察に電話しよう!と決心し、電話し北谷のサメを釣り上げました!と報告。
大人数が押しかけてきたり、サメを引き取りにくるのかな?
なんて思っていると警察官の反応は意外に薄く、サメのニュースは知っていますが、それがどうかしましたか?
という反応でした(笑
確かに言われて見れば、興味ない人からしたら、サメを釣っただけなので警察に電話する事でもないか・・・
と我に返り、北谷町役場は閉まっていましたので、サメをそのまま車に乗っける訳にもいかず写真を撮り、その場で解体し、持って帰りました。
話題になったサメ捕獲
このサメ捕獲に関しては、捕獲した際に来ていた記者さんを通じ、ヤフーニュースを始め大きく報道されることになりました。
私のことを知らない人でも、北谷でサメを釣った人と聞けば分かる方も多いかと思います。
その反響は想像以上に大きく、沢山の方々から色々な意見を頂戴することになりました。
信念を持つ大切さに気付かせてくれた
自然に生きるものを人間の都合で駆除する。
それはサメだけでなく、熊や猿、犬や猫に至るまで様々な場所で起こっています。
何を優先し、何を、そして誰を大切にするのか。
それは人それぞれであり、答えのあるものでもないと思います。
多くの方々からの温かい声援。
そして多くの方々からの批判。
それを体いっぱいに受けた私は、
答えのない事に立ち向かう時
強い信念を持って事に当たらなければならないこと
をこのサメから教えて貰いました。
そして、私の大好きであり、何よりも大切な「釣り」。
この私の人生を通して追求して行く「釣り」も同じことだと。
私はこれからも自分自身の信念を決してブラさずに自分自身の「釣り」を突き進んで行こうと思います。